| 2001年12月24日 今井隆裕 11月12日に自立生活を開始してから約1ヶ月半が過ぎ、生活も少し落ち着いてきました。この間介護者の皆さんには何度か介護に入ってもらいましたが、どの人も私の指示をよく聞いて動いて下さり、とても感謝しています。まだ私自身が生活に慣れておらず、的確な指示ができていないため迷惑をかけてしまっているところもあるかと思いますが、これから少しずつ生活に慣れて、自分はこういう生活がしたいからこうしてほしいといったことが十分に伝えられるようにしていきたいと考えています。 私は人工呼吸器を付けていても病院で患者として生きるのではなく、ひとりの人間として地域で普通に暮らしたいのです。どんなに重い障害があってもそんな風に暮らせることがごく当たり前な社会になってほしいと思います。 今はそれを支えられる制度や社会体制がほとんどないため、皆さんの支えがどうしても必要なのです。今のところ毎日の生活で精一杯で皆さんと十分に話ができておらず、私がどういう生活を望んで自立生活を開始したのかよく分からない点も多いと思います。単に介護に来てもらうだけでなく私と共に一つの目標に向かって進んでいるという実感を持ってもらうことが皆さんのやり甲斐につながり、やって良かったという思いにつながるように頑張りますので、どうかよろしくお願いします。 このノートが私と介護者の皆さん、そして皆さん同士の交流の場となり、何でも率直に話し合える場になればと願っています。 12月27日 Z,R 今井さんの体調良くなってるんじゃないでしょうか。声がきれいになってきました。まだ痰が多いので、完全に治るまで気をぬかないようにしてまた早く元気な今井さんに戻って下さい。忙しいこの時期介助者の足りてない所もあって大変ですが、僕も入れるところがあれば入りたいと思ってます。介助者もかぜに気をつけてがんばりましょ〜 12月30日 今井 隆裕 「全介護者の皆さんへ−緊急メッセージ」 1月の介護ローテーション表を見ていただければ分かるように、今の時点でかなり空白があります。特にテスト期間が集中する第4週の夜間と第5週の夕方はほとんど介護者がいない状況です。もしこの期間のローテーションが埋められなければ私の生活は成立しません。生きていくこともできません。そうなれば病院に戻るしか道はないのです。 でも、私はどうしても今の在宅での生活を続けたいのです。病院で常に患者として管理される生活には絶対に戻りたくありません。自分らしく人間らしく普通に暮らしたいのです。 学生である皆さんにとってテスト期間は非常に大切な時期であり、それに全力を傾けて集中したいと思うのは当然のことですが、私には皆さんの支えがどうしても必要なのです。ご無理なことは重々承知していますが、極力勉強に集中してもらえる状況にしますので、介護時間中に必要最低限の介護と平行して勉強してもらうという条件でそれぞれのローテーションの時間に予定通りお願いすることはできないでしょうか。 無理を言って本当に申し訳ないですが、私の生きがいであり、心の支えでもある自立生活をここで簡単に終わらせたくありません。どうか私に力を貸して下さい。 何人かの方には通常のローテーション以外の時間帯を引き受けていただき、本当に感謝しています。その上さらにこのようなお願いをして心苦しいのですが、どうかよろしくお願いします。 2002年 1月4日 B,B 皆様、あけましておめでとうございます。先月から今井さんの自立生活のお手伝いをさせて頂いているB,B(24、独身) です。 いやいやいや、スゴイ雪ですね! この雪のおかげで私の愛車は動くことができず、今日ここに来るのに電車、タクシー、バス(総額1260円)を使って関の山奥から出てきました。私はものすごい貧乏学生なので、正直この出費は痛い…。 これからの季節、いつこのようなドカ雪が降り、交通網がマヒするか分かりませんよねー。そして、そんな日に介ゴの当番があたってしまったらどうしましょう。大変ですよね。そういった緊急事態を回避するのと、介ゴ者同士の輪を作り、より良い援助を提供する為にもお互いに交流の機会を持った方が良いと思います。 1月5日 J,P 新年早々、大雪で大変ですね。来るにも大変です。 1月3日に介ゴに入っていたのですが、来れなくてすみません。 代わりの人が見つかってよかったですが、ご迷惑をおかけしました。 S君、変わってくれて、ありがとうございます。 今は雪は降っていませんが、この寒波はいつまで続くやら…。 今まで交流会と題された会も開かれていましたが、介ゴ者同士の交流にはなっていないような気がします。今井さんを支えていく人達として交流は大切だと思いますよ。自分の気づかない発見があるかもしれません。 正月は楽しく過ごせたのでしょうか? カゼで来れない人とか、雪で来れない人(私。)がいて、介ゴ者さがし等々で大変でしたか? みなさん、雪のために歩いてきたり、バスを使ったりと、苦労して来られているようで、本当にごくろうさまです。こうして頑張って来てくれる人がいるということはうれしいことですよね? 今井さん。私も頑張ろうと思います。 1月9日 P,Q 最近ふと思うことは介ゴ者の健康や精神状態がよくないといい介ゴはできないと言うことを感じています。少し体調が悪かったり、気が滅入っている時などはやはり今井さんにそのようなことが伝わっているように思います。 私はまだ人間として未熟なので、どうしても落ち込んでいたりすると態度に出してしまいます。しかし、個人的な気持で今井さんに影響が出てはいけません。すぐにはできないと思いますが、どんな精神状態であっても常に同じ介ゴができるようにしたいと感じている今日この頃です。 1月28日 J,B 今日、今井さんの所に来る間に私は自転車で転びました。まだ手のひらとか足とか鎖骨の下あたりが痛いです。みなさんもけが等には気をつけて下さいね。多分一番気をつけないといけないのは私ですが。 掃除について、この間掃除した時に呼吸器の上とか机の上とかにもほこりが少したまっていましたが、特に部屋のすみ(かべの方)にもたまっていましたので、多少気をつけると良いでしょう。 1月28日 L,R 告白します。こないだの金曜の夜間に入ったのですが、次の日の朝6:30に起きるところを1時間寝坊をして7:30に起きてしまいました。反省しています。でも、一連の作業を9時までに終わることがてきたのは、朝10分も早く来てくれたB,V君のおかげです。本当に申し訳ないです。 以前、P, Rさんもノートに書いていた通り、数時間ごとに起こされる睡眠は朝になっても疲れがとれない時があります。夜間の人にはくれぐれも前の日はしっかり睡眠を取っておくことが大切だと思います。僕も介護者としての自覚が足らなかったのだと思います。今後気を付けます。 2月7日 P,Q 昨日このノートを読んでいてみんながいろんな事を考えていられ、そのような人たちと同じ目標に向かって今井さんを介ゴしているということに嬉しく思い感動すらしました。 最近忙しくなり、すべての事への情熱が冷めてきていました。しかし、このノートを読み、がんばろうという気持がわいてきたように思います。どのようなことをするにしても知識や技術よりもまず気持が大切だと思います。たくさん経験をつんでいくと自信がつきます。だが、自信と慢心は紙一重だと思います。常に初心を忘れず、今井さんの介ゴをしていきたいと思います。 でもまあ、気持という土台の上に知識や技術がないと何もできないと思いますけれど。そのようなことを考えている今日この頃です。わけのわからん文章ですんません。 2月14日 L,R 突然ですが、今日をもってしばらく休養をとらせていただくことになりました。 きのうの夜はSくん、Jくん、Dくんにローテの変更の電話をかけて迷惑をおかけしました。 話は大きく変わり、11日、12日の東京での合宿にて正式に派遣地がコソボとなりました。関東のメンバーと計4人で1ヶ月間共に活動をするということで、いろいろと準備が大変で、今月も介ゴを休ませてもらうことになりました。本当にわがままで無責任ですよね。反省してます。 昨年11月12日の今井さんの退院初日の夜間に入って、はや3ヶ月。この間にいろんな人に出会い、今井さんやその他大勢の介ゴ者からいろんなことを学びました。 1年以上も前、今井さんの自立生活に向けての話し合いの後、福祉について勉強しているわけでもない僕が今井さんと関わっていくことに、大きな不安と引け目を感じてた時、「そこがLくんのいいとこだよ」と言ってくれたBくん、Sくんの言葉に支えられ自信が持てるようになりました。ありがとう。 Dくん、週3回の夜間は大変だと思うけど、僕の分まで頑張って下さい。 もっと他の介ゴ者と話しがしたかったけど、コソボのみんなが僕を待っています。 また桜が咲く頃に会えるのを楽しみにしています。それではしばらくの間さようなら。 2月14日 J,B 今日の夕食は外食でした。おすしを食べました。おいしかったです。今井さんもお腹いっぱい(少し食べすぎ)でちょっと苦しそうでしたが、楽しかったです。また行きたいですね。 2月16日 今井隆裕 X,Q君、昨日は別に言い過ぎていないですよ。思っていることは何でも言って下さい。思っていることを言い合わなかったら、お互いに理解し合うこともできないし、深いところでの心のつながりや信頼関係も築けないと思います。 人と人との関わりの中には心のわだかまりやすれ違いがあって当然です。だからこそ、お互いに思っていることを言い合って少しずつでも理解を深めることが大切なのではないですか。介護者ひとりひとりとそんな風に関わっていけたら良いなと思っています。これからもよろしくお願いします。 2月16日 「2月8日の交流会を終えて」 今井隆裕 2月8日の交流会に参加された介護者の皆さん、長時間にもかかわらず夜遅くまで本当にご苦労様でした。 意見交換の中で介護者ひとりひとりからいろんな意見が出されましたが、その場ではそれに対する私の考えを十分伝えられる時間がありませんでしたので、改めてこのノートに書きたいと思います。 まず最初に皆さんに確認しておかないといけないことがあります。それは、この家の生活の主体はあくまでも私であって専従介護者や事務局が管理しているものではないということです。生活の中のことは全て私が考え、決定しているのです。しかし、8日に皆さんから出された掃除や節約等に関する意見の中には専従介護者や事務局に向けられたものがあり、私はそれがとても気になりました。 ですから、この場で改めて生活の主体は私であり、介護をしていて感じた疑問等は全て私に言ってほしいということを皆さんに強く伝えておきます。これは専従介護者や事務局に向けて質問等が発せられるものでは決してありません。このことをぜひ心に留めておいて下さい。よろしくお願いします。 2月22日 B,B 先週は丸々1週間休ませて頂きました。ありがとう御座います。今週から3月の中旬にかけて、嫌というほど今井さんは私に会うことになっていますが、どうぞ嫌にならないで下さい。お願いします。(うっとうしくなりそうだったら早めに言って下さい) 先週は東京に帰り、講演会でパネラーをするというアルバイトをしてきました。内容は、江東区が主催する、「住民参加の街づくりの重要性を訴えるということ」、「障害者にやさしい街は誰にとってもやさしい」でした。ここで私は「心のバリアフリー」について熱く語ってきました。 街がバリアフリーになり、車イスでのアクセスが容易になったとしても、街で障ガイ者を見つめる多くの人は未だに「頑張れ!!、可哀そう!!、手伝ってあげないといけない」等と、障ガイ者を特別視する人が少なくないですよね。こういった人達の「社会」に障ガイ者は入っていけませんよね。だったらどうすれば良いのか。簡単ですよね。人々の持つ先入観や誤解を除けばい〜んです。その為には、正しい情報を持った人が誤った知識を持つ人に正しい情報を伝えればい〜んです。 今井さん宅に出入りしている介助者の皆様は、正しい知識を持った伝道師に分類されると私は思います。 こんな経験はありませんか?「バイトなにやってんの?」「自立生活している人のヘルパー」「へ〜偉いね、大変だろうけど、頑張ってね」という経験はありませんか?こういった時に、皆様が正しい知識を教えてあげて下さい。そうする事により、正しい知識を持った人達が増え、「当たり前の社会」、「障ガイ者にやさしい街は誰にとってもやさしい街」が形成されていくのだと思います。 皆様の一言が、地域・社会・国・世界を変える力になると思います。 *先入観・誤解の面で一言… 皆様の中には私くしの事を「恐い人」とか「不真面目」「不良」という風に思っている方がいると思いますが、実際は違う?!と思うので…そこのところも一つ夜露死苦!!伝道者は今井さんにお願いします。何卒!! 2月23日 J,P ノートを読んでいると、いろいろな考えがあって、私自身が考えさせられることが多々あります。とてもよいことです。今後、共々よろしくお願いします。 今だに私は、テスト期間中です。しかし、終盤にかかり、あと一息。けっこう、つらいものがありますが、これも私の試練。この、私の試練であるテストを楽しみながらうけています。 B,B君が書いたことは、私もよくあります。よく、「大変だねー」って言われるけど、私としては全然大変だと思っていないんですよね。私の場合は、自分のために、こういったことに関わらせてもらっているので、本当にうれしく思うし、ありがたいことです。もちろん、それは、今井さんのためでもありますよ。すごく楽しくやらせてもらっていると思います。 それから、車イスの人と出掛けて、街を歩いていたりすると、冷たい視線を感じたり、めずらしいものをみるような感じがすることがあります。どこかに出掛けたりというのは、障害があってもなくても同じで、街を歩いていても、当然のことだと思うのですが…。社会の中で生きているのは同じなんだから…。共に成長していけるようにしたいですね。 |