*朝のマグマ*
目を覚ますと
冷えたグラスのような
ひんやりとした空気が頬に触れた
明るみ始めた部屋のあちこちで
物々の影のひっそりと
身じろぎする気配を感じて
周囲を見回した
天井がうっすらと白く浮かび上がり
朝もやの中に停泊する船のような
建物の輪郭が
窓の向こうにぼやけて見える
その時 窓の面にオレンジ色の光の矢が弾け
一瞬のうちに部屋中が
朝の陽に包み込まれた
私は胸の奥の方から
熱いマグマが湧き上がってくるのを
じんわりと感じながら
静かに目を閉じた